ステンレス鋼
析出硬化系ステンレス鋼

強さと耐久性、そして精密さを兼ね備えた析出硬化系ステンレス鋼
析出硬化系ステンレス鋼は、強度、耐久性、そして加工性を高次元で両立させた特殊鋼です。熱処理により強度が飛躍的に向上し、軽量ながらも高い耐久性を発揮します。
この鋼は、航空宇宙、エネルギー産業、精密機器など、最も過酷な環境でも高いパフォーマンスを求められる場面で理想的な選択肢となります。強さと精度を求めるプロフェッショナルのための鋼、それが析出硬化系ステンレス鋼です。
特長
01.高強度と高硬度
析出硬化処理により、軽量ながら高い機械的強度を発揮。
02.優れた耐食性
クロムやニッケルの含有により、耐食性も維持。
03.加工性
加工しやすい状態で成形でき、後から熱処理で硬化させることが可能。
用途例
- 航空宇宙産業
- 航空機の構造部品、エンジン部品、タービンブレードなど、軽量かつ高強度が求められる部品。
- 医療機器
- 外科用器具やインプラント、手術用器具など、耐食性と強度が要求される医療用途。
- 精密機械
- 精密部品や機械要素(シャフト、ギアなど)で、耐摩耗性と高強度が必要な部分。
利点
01.軽量かつ
高強度
他の高強度ステンレス鋼と比べて、重量あたりの強度が高い。
02.優れた耐食性
と耐熱性
腐食環境や高温環境でも性能を発揮。
03.コスト効率
成形後に熱処理を行うことで、複雑な形状の部品でも硬化処理が可能。
注意点
熱処理の重要性
成形後の熱処理が必要不可欠で、適切に行わないと強度や靭性が低下する可能性があります。
耐食性の限界
一般的に耐食性は高いものの、特定の腐食環境(塩分や酸に対する環境)では限界があるため、使用環境に応じた選定が必要です。